2013年7月24日水曜日

Virtual vs Reality、そして日本人が危ういと思う事、、、

僕は、社会調査的な仕事や研究を長年してきた。

延べ、数万人の調査をしてきたと思う。

もちろん、農民も居れば、会社員も、そして、18歳から70くらいまで。

また、そんなな仕事をしていたから、日常の生活でも、

この人が、そのように考え、発言する背景は何か?と考えて質問や観察をしてしまう。

話の断片からの、この人の人生は、、、、

だから、毎日、人と話したり、定期的に見かける人には、そんなことを考えてしまう。

そんななかで、日本人や日本人の社会はどこに行くのだろうか?と考えることがある。

日本人の多くは、都市に住み始めている。そして、日本を覆う、平均的な日本人感は、

東京を中心にした地域の文明で決まっている。

地方の多くでは、大学は東京に行って、そのまま東京で就職する人が多くなっている。

大阪にしても、そうだ。

彼らは、東京の文明のレールに乗ってこれからの人生を送るわけだが、、、

そこに大きな問題があると思う。

地方で生活すると、お金を稼ぐ仕事と、地域で生活するための様々な作業の両方をしなければならない。

それは、子供のころから始まる。そのなかで、学校の友達以外に多くの人に出会い、感じ、

地域の文化を理解していく。そして、成人後も地域のなかでは、自分の仕事と、地域活動の2つを

両立させなければならない。地域の活動は、実にリアルそのもので、草刈もありれば、

墓掃除、水路掃除や、修理などもある。受け継がれた各種のノウハウを受け継ぎながら、

リアルな社会生活の経験を続ける。つまり、地域社会活動を通じた、

人と人が協力しあうリアル社会に訓練されながら、参加していく。

いつも口臭の臭い人もいる、嫌いな人もいる、でも、一緒に作業をして、地域をリアルに息づかせていく。


では、都市に出た人たちは、リアル社会があるのか?

マンションに住めば、管理費で雇った管理人が、周囲の掃除をしてくれる。

一軒家に住んでも、3軒離れると、ほとんど他人でいられる。挨拶する手間も省ける。

自分の住居環境以外は、リアルな社会がない。

その一方で、SNSでつながりたいと思う。

災害があれば、ボランティアに参加して、つながりたいと思う。

子供ができれば、公園デビューしてつながりたいと思う。

一度つながれば、集団は、排他的な色合いが強くなる。

それは、集団が未熟だから。

それは、リアル社会で訓練されていなから。

でも、しばらくたつと、なんとなく居心地に、違和感を感じて、

そこで、踏みとどまれば、リアル社会の経験ができるのに、

次のコミュニティーに移っていく。

これから先の日本は、どんどん地方かた人口が減り、そして、

都市に人が、肩を寄せ合って生きるようになる。


イノベーションは、人と人との直接の接触、そして知識を競い合ってこそ、生まれる。

そのベースは、リアルな社会で訓練された、人と人との共同作業や信頼を知ってこそ

成り立つ。IQが良い人間が集まっても、IQ x IQでは、何も生まれない。

結局は、リアルな人と人の化学反応。

そのベースのリアル社会での訓練が、なされない、もしくは価値を感じない

人達が多く生まれていく日本は、本当に大丈夫なのだろうか?

ふと思う。。。

0 件のコメント:

コメントを投稿