正直に言えば、日本語訳は、原著のニュアンスを伝えていないので、
英語版を読んだ方がよい。
作者の、John Seedy Brownは、米国の著名なコンピュータ科学者、コンピュータをいかに社会の役に立つ”道具”とするか?と、いう視点で研究を続けた人。
私も、一度、講演を聞き、話したことがあるが、とても紳士な方。
技術と社会システムを、全体的論的に設計して、初めて意味のあるインパクトを与えられる事を、説明している。
この視点は、特に、プログラミングー>SE のキャリアパスを当たり前と考えている、日本のコンピュータエンジニアには、わかりにくいかもしれない。
日本のコンピュータエンジニアに解りやすくいうと、
システムを使う対象の動的な利用モデルを決めて、Architectureなどの全体のシステム構造を決めてから、開発をしなさいという事。
たとえば、私は外資系の会社にいたが、
Architecture の重要性は、最初に徹底的に理解させられた。
Architectureが、決まり次に技術選択になる。つまり、常に目的の為に手段を選択する。
しかし、日本のコンピュータエンジニア、それに研究者も、その意味を理解している人は、
皆無なので、技術選択から入る。つまり、手段から入り、その手段を使うことが目的化する。
僕も、ロボットのプログラミングをする。すでに、100万ステップは超えた。でも、最初にArchitectureを決めたから、ほとんど重複することなく開発ができる。
全体設計をして、それがメカとどのような、相補関係になるかあらかじめ決めている。
会社員時代に、リリースした各種のソフトウェア製品も同じように、Targetの徹底なモデル化と、Architectureを決めてから開発に入る。
まぁ、そんなことも含めて、次に進みたいコンピュータエンジニアの人は、読んでみると良い。
もし、読後、面白くない!と、思うのであれば、今の仕事をそのまま続ける方が良いと思う。
peace!
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