2013年5月29日水曜日

絶対に実現できない、農業所得の2倍政策

個人的な意見です。

今の世の中は、経済的な成功がとても重視されます。

それは、国家、人であっても同じ。僕も、40代までは、そのために頑張ってきたし、恩恵も受けた。

表題の論点は、そこが、そもそもの出発点。


ポイント1:
海外レベルの大規模化は、ごく一部の農家や法人のみ可能で、大多数の農家は実現できない。

ポイント2:
大規模化しても、経営費が、海外の農業生産に比べて著しく高く、競争力は生まれない。また、
経営のノウハウがない。

ポイント3:
農業生産は、農家の成員の他産業からの収入・雇用確保が前提でなりたっている。最大の問題は、地方の雇用の場が縮小し、その結果として農家、農業生産が縮小している事。

ポイント4:
日本の農業政策は、農家の為ではなく、生産性の低い農業関連産業(不要な研究機関含む)の保護のためであり、その結果、農業の経営費が高くなっている。

ポイント5:
農業および農業関連産業には、優秀な人材が集まらず、かつ人材育成も無い為、産業としての基礎が脆弱。この傾向は、変わらない。

対策1:
成長産業に投資し、国土保全の観点から地方に雇用の確保の場をつくり、それを前提に
農業生産を維持したほうが、投資効果が高い。

対策2:
時代的な役割を終えた農協を解体して、商流の合理化を行う。
消費地との粘着性の強化によるダイレクトなマーケィングを実現して、機会損失最小限化、利益最大化と、コスト削減をする。

対策3:
労働生産向上を前提にした、新しい農法の開発と普及を行う。


いつくかのポイントについて、説明します。


日本の農業は、現代的な産業レベルに達していない。つまり、経済的な成功が望めない産業。

産業としての形態になっていない。ただし、国が保護をして、補助金をガバガバだし、

周辺産業(農協や、農業機器メーカ)が、利益を受ける構図になっている。

農業のコスト高は、周辺産業への経費の割合が高い。

つまり、農業周辺産業を維持するための、農業政策になっている。

それを変えない限り、産業としての農業は成り立たない。

従って、アベノミクスの農業政策でも、農業者を対象にしてるのではなく、

その周辺産業を維持するために、

農業者の所得を10年で2倍にすると言っているいるにすぎない。

日本の農業政策とは、農業者ではなく、農業関連業界維持の為の政策である。

しかし、産業としてだけ、農業を見てよいのかというと、それだけではない。

私も、東京生まれの東京育ちなので、東京で生活していた時には、

東京が一番の考えを持っていた。しかし、実際に「地方」とに呼ばれる場所に、暮らしてみると

生まれ育った土地で生きていきたい人も、沢山いるし、それによって日本という国土が

保全されているわけだから、東京だけの日本ではないことが理解できた。

しかし、今後の、高い利益を上げる産業は、東京中心の活動になるので、

結果として、地方には利益率の高い、経済的な成功が望める産業は、残らない。

つまり、「経済的な成功」が、望めない産業だけが残る。そして、人口の高齢化と、減少が続く。

グローバル化が進む前には、地方のいたるところに工場などの働き口があり、

農家の長男もそこで働けた。地域の人も地域を出ずにいられた。

その結果として、地域が維持されていた。そして、農業関連産業も、役場も。。。

今は、より賃金の安い国に、工場が移転し、長男の仕事先がなくなってくる。

この傾向は、さらに強くなる。

兼業農家として、地域を維持していた経済構造がなりたたくなっている。

そのような地域構造は、実は日本の8割以上ではないかと考える。

10年後、農家の所得が2倍になる前に、地域の構造が成りたたくなる。

行政サービスも、低下し、耕作放棄地ではなく、生活放棄地が、現実として発生する

農山村地域の雇用を支えていた、農業周辺産業も、衰退が発生する。

そして、国家財政も緊迫して、行政の補助金も大きな削減となる、

負のサイクルが発生する。

人口も減り、安い農産物が入ってくる10年後に、農家の所得が2倍になる???

そんなことは、あり得ない。

絶対にあり得ない。。。

日本の農業に、産業としての未来はない。

もっというと、人口減少により農作物需要も減る中で、農業周辺産業もなくなる。

さらに、就業場所がなくなる。農山村地域に未来はない。

それが、今の農業や農業関連産業の宿命なのだ。

ある会社の社長が言っていた、

「農業界には、ほかの産業で使えない人材しか集まらない」

確かに実感する。

そもそも、農業所得が2倍になったて、人材は集まらない。

農業の最大の問題は、基礎的な人材力が低く、かつ、人材教育がされないことである。

一般的な、企業は、人材教育を重視し、人材育成をしている。

農業界には、そんな取り組みはない。

農協にしても、人材はいない。

業界としての底上げをするには、人材の成長が必要である。

その仕組みが無いのであるから、PDCAにより生産性改善を常に意識する、

近代的な産業にはならない。

従って、農業には、積極的な投資をせず、その分をグローバルに戦える産業育成に向けることが、

本来の国益になる。その産業拠点を、分散化して地域雇用を確保することが、

より国土の維持に役立つ。地域に住みたい人が、その地域に住める雇用の確保を選択的に

優先するべきである。

それが、実現できて初めて、農業生産が維持される。

産業として、自立できない、農業が地域経済や、地域コミュニティーを維持することはできない

食糧生産をする、農業生産を、維持をするためには、地域をささえる、別の産業が必要なのだ。


赤いタマネギ

収穫した赤いタマネギ

オニオンスライスで食べると、最高です。



昨年の9月に種をまいた、タマネギの収穫時期です。

無農薬で、一回の有機肥料と、乳酸菌散布でつくります。

写真は、外皮をむいて、少し布でこすったもの、テカテカで美しいです。

写真を撮っている、姿が写りこんでいます。

元気に、しっかり育っている証拠です。

自家用なので、売りません。

薄くスライスして食べます。

口の中で、とけるような食感で、甘みだけが残ります。

ちなみに、煮ると溶けてしまいます。

通常は、8月くらいまでが、保存期限です。

しかし、肥料を少なくして、タマネギ君自信の努力で成長してもらっているので、

12月まで、生食できます。

このタマネギを食べると、スーパーで売っている、実が白くて、固い、苦いタマネギは食べれません。

Peace!

おいしいトマトの予感

おいしいトマトは、熟す前を見れば、わかります。

写真のように上側の緑が濃いものは、糖度の高いトマトになります。

また、写真のように、茎が細い事が重要です。

茎の直径は、1.2cm以下にコントロールすることが重要です。

そのためには、水の制御が欠かせません。

苗の段階と、定植後です。

売っている苗は、売るときに見栄えの良いように栽培していますから、

水のやりすぎ傾向のものが多いです。

私の苗は、水の少ない、彼らにとってストレスの高い環境で育てます。


ところで、トマトは連作をしています。今年で、4年目です。

連作障害は出ていません。

教科書に書いてある、土壌消毒はしていません。

ちょっと、詳しくは書けないけど、これも、実験の一つです。

でも、これで、今年、そして来年も連作障害が起こらなければ、

低コストの栽培技術になります。


久々のPeace!